げんせんじゃ〜!2020感想

東京印公演 vol.18『げんせんじゃ〜!』

期間:7/8(水)〜7/12(日)

あらすじ(公式サイトより)

老舗「宝や」は数百年も続く温泉旅館。
亡き父親の後を継ぎ旅館を切り盛りしている若社長の周りには、一風変わった従業員たちがいた。
思い込んだら前にしか進めない、無鉄砲だけど憎めない男。
身体に障害を持つ弟と、それを支える心優しき兄。
何を考えているかわからないサボり癖のある訳ありジイさん。
今のままでいいのかと自分の将来に悩み苦しんでる男……等々。

一見のんきな「宝や旅館」だったが、実は先代からの借金問題があり従業員達はそれに頭を抱えていた。
更に宝やの土地と豊富な源泉を狙った黒い影が……

このままでは、宝やが危ない!!
ある日一人の男が奇策を切り出す!
「ご当地ヒーローを作りこの旅館を盛り上げよう~!」
起死回生を狙い盛り上がる従業員達。
そこにあの伝説のヒーローが宝やを救うべくやって来た!
……が、彼は前代未聞の運動音痴?!

果たして宝やの命運は?

彼らはヒーローショー「ゲンセンジャー!」を成功させ、温泉の命でもある源泉を守ることが出来るのか?
宝やの未来と、自分達の生きる証のために今、愛すべき男達が立ち上がる!

行け!ゲンセンジャーー️!
戦え!湯けむり泉隊 ゲンセンジャーー️!

この男たちの奇跡の物語を見逃すな……。

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応援うちわ。

 

このような状況下の中で公演を打ってくださったのがまずめちゃくちゃ嬉しい!!

劇中の演出として演者が透明なマスクをつけていたり、ヒーローショーを行うイベントがリモートでの生配信になっていたりと、時勢が盛り込まれていて面白かったです。この公演のDVDを見ながら「ああこの時期大変だったよね」って普通に言い合える日が1日でも早く訪れることを祈っています。

 

以下ネタバレだけの言いたい放題言う感想です。マジで言いたい放題です。

 

 

 

「仲間と…誰よりも家族を愛する!期待の5代目、ゲンセーンブラック!」

一般的な男性、という印象が強かったです。人当たりが良く、責任感が強く、それ故に壁の前で身動きが取れなくなってしまった人。

奥さんとの対話を避けて離婚あるいは別居まで考えてたものの、ちゃんと仲直りできたみたいで何よりです。奥さんとの娘ちゃんの2人で配信見たのかなあ。娘ちゃんが見てて「パパ頑張ってたよ」って報告してたらかわいいね。妄想です。

しかしその辺りの話全く触れられてなかったけど旅館は経営難の上に借金もあって、社長は従業員に給料を、土地の(たぶん)固定資産税を払いながらどうやって家族を養ってるんだろう…。奥さんは女将さんと呼ばれてたし、娘さんが通ってるのも保育所じゃなくて幼稚園だからおそらく専業主婦っぽい感じだったんだけど…。そんな状況で利益率についての話を適当に流す社長、大物すぎる。いちばん大事だろ。

 

「仕事中に電話をかけて来るな」って怒ってたけどそうでもしないと対話をしないと思われるくらい避けてきた社長もちゃんと休憩時間に電話しない奥さんもちょっとなあ。どうせLINEも未読無視してんだろ!(社長はガラケー)

ずっと作ってもらえてなかったお弁当箱を前に、「今日は早く帰るから」って“会社の電話から”連絡するラストシーンがじんわりと胸に来ます。でも旅館の人手も足りてないらしいし社長が対話の時間も取ってくれないんなら、奥さんも意地張ってないで娘さんと一緒に働けばいいのにな。家族間では労基法も適用されないし山﨑さんの娘だったら遺伝子パワーで100%かわいいんだから看板娘として天下を取れませんか?わたしはなんの話をしてるんだ?

社長は早くTwitterかインスタのアカウントを作れ…楽天トラベルやじゃらんに登録しろ…。てかお客さんは来ないし宣伝もろくにしてないのに何がそんなに忙しいの?うちの喫茶店はお客さん来ないし宣伝もろくにしてないからめちゃくちゃ暇ですよ。

 

会話する相手との関係性が表情に細かく現れるところが山﨑さんのお芝居の、大好きなところのひとつです。

しんちゃんと思い出話をするときの気安さと懐かしさを湛えた目も、島ジイと酒を酌み交わすときに少し無邪気さの覗く表情も、奥さんと電話で話すときの慈愛のある優しい声も、全部少しずつ違うのに『1人の人間』として存在しているところが本当に好き。その人の人生の一部を見せてもらえてるんだなって思います。今回は役どころが特別個性的でなかった分、余計にそれが顕著だったようで嬉しい。

 

2日目昼から朝礼でしんちゃんが止めるのも無視して1人で続けるようになるの、山﨑さんのお家芸じゃん!!と思ってそれも楽しかった。ヨッ社長!

 

あと項垂れているところにクーラーがついて、ハッと顔を上げる瞬間が好き。ああ今彼に風が届いて、それで頭が冷えたんだなあという過程や状況がはっきり見えて。目に見えない風すら見せてくれるのも大好きなところのひとつ。

 

 

去年の11月末にシブゲキの1個下の階で本物の藤岡弘、さんを見てんだよなあ。

乾杯したあと机に置こうとした弾みでグラスを叩き割ってて、70代の握力…と思った鮮明な記憶。そんなことある?

 

面白かった〜!!出てくるだけで何をしてくれるんだろう…って期待してしまう。次何あるか分かってても面白いのもすごい。タンバリンずるいよ。3日目の夜がタンバリンじゃなくて掃除機なのもめちゃくちゃ面白かった〜。

この人が撒き散らす紙吹雪が折り畳んだノートの切れ端なのもツボ。

 

面白枠のオモロなので特に言動に矛盾もなく、言うことがあんまりない。でも好き。

Twitterでの人物紹介、この人が2番目なんだ…。

 

 

「タンバリン持つと人格変わる!弟はこの俺が守る!ゲンセーンブルー!」

真面目で優しいお兄ちゃん。柔らかいけどハリがあってすごく素敵な声だなあと思いながら聞いてました。

ヤクザに料理の腕を買われていたのと格好からおそらく料理人。会議に参加していたことから雑務も担当してそう。

 

名乗り口上のタンバリン持つと人格変わる!!でそうなんだ…と思う。あれは人格が変わった結果だったのか…。

ウルトラソウッ!ハイ!!!で皆がジャンプするところと「欲しがるねえ欲しがりボーイたち!」「欲しがっちゃったー!」が大好きで毎回ワクワクしてました。

あの辺りのシーン、回を追うごとにどんどんまさるの化けの皮が剥がれて行ってる感じがするので最終的にどこに着地するのか楽しみ。着地するのかな。

 

金曜日の夜公演で中々倒れないドンカーン(藤岡さん)にビームを撃つシーンでハーッ!!!って言いながらキレまくっててレッドが「俺(のキレ)を越えてきたからどうしていいか分からへんかったわ」って言われてたのがめちゃくちゃ好き。

 

人を諭すシーンの多い彼ですが、厳しくも優しい声色がとても印象的でした。話し方に説得力があって、押し付けがましく聞こえないのがすごい。

 

 

「親孝行こそが俺の生きる証!呼ぶときは赤をつけてくれ…。ゲンセーングリーン!」

何がしたかったの?

やれ部屋に画鋲が落ちてた釘が落ちてたと自作自演のイチャモンで事務所に乗り込んでくる客。

ヤクザからの指示で泊まっているだろうことはわかっても、それ以外の言動の目的が謎。

 

他の客を追い出したいんだとしたら唯一の客なんだからその時点で無意味な行為だし、イチャモンが虚言なのは従業員にバレてるので誰も大事にしないし。そのイチャモンに適当に頭を下げてるのも問題だけど。

しんちゃんが謝ったら満足して温泉浸かりに行っちゃうので、本当に何がしたいのか、良く…。単純に業務の妨害でしょうか。客もいないのに?

 

しんちゃんとは「倉!」「赤をつけろや!」が鉄板で、それを聞いてなかった社長とも「倉様!」「赤をつけろや!」ってやり取りしてるの、幼なじみたちのセンスが一緒でかわいい。

名乗り口上の「赤をつけてくれ…」、配信を見てる人は赤倉の名前を知らないからポカンじゃない?赤グリーンって呼ばれちゃうよ。クリスマスカラーでめでたいね。

 

鐘ヶ江くんは紅葉鬼ぶり2回目でした。あのときは主人公のために散った優しい兄貴分でしたが、今回めちゃくちゃ面白かった。Social distance!の発音がカタカナじゃなくて英語なの好き。人のネタを拾うのも上手だし。

乗り込んでくるところも飛び抜けて大声だけど怖くなくて、ひたすら面白くてお茶目かわいい。激昂したあと鼻を啜る社長を心配そうに見てたのも良いヤツ〜!!と思いました。純とのコンビが好き。

誠実で優しい本来の気性がだんだん見えてくるのがよかった。

 

社長がヤクザに頭を下げに行くってシーンで赤倉についてきて欲しいって頼むのはなんでなんだろう。赤倉目の前で引き倒されまくってたけど…。頼みに行ったらボコボコにされちゃいませんか?一緒だと受付で顔パスになるのかな。

舞台とは関係ないんですが鐘ヶ江くんがイベントでファンと戦って自分を殺させた(?)みたいな話を人伝いに聞いたばっかりだったので今回おお戦ってる…と思いました。紅葉鬼でも戦ってたけど。

 

「倉も来いよ!」「いや赤つけろや」「でも来んだろ?」「行くー!!」が大好き。仲間になれてよかったな…。

 

 

「誤解されても構わない!グレーゾーンって何なんだー!ゲンセーンピンク!」

ゲイ=オカマ(オネエ)ってのもいい加減古いよな…。令和になってまでこの図式を見なきゃいけないのかってかなりうんざりしてしまった。「あの手の顔は意外と…」とか良くそんな暴力的な偏見を口にさせられたもんだなあと思う。実在しない悪魔の話してるんじゃないんだぞ。ジジイのユーモアだなあ。

ティッシュの三角折りはただの「清掃済み」のマークだし…。家でそれやるのは職業病みたいなもんじゃないかな〜。

「二日酔いに効くツボ」と称してしんちゃんの胸を揉むシーンがあるんですが、その割にしんちゃんが家に行ったときは何もされてないっぽいし、有馬本人が自覚的になったりならなかったりするのも良くわかんなかった。ジジイのユーモア…(溜飲を下げるための呪文です)

 

塩原から引き抜きの電話が毎日かかってきてノイローゼ気味に。さっさと引き抜きの話を断ったまさるにはその後電話は来てないっぽいので普通に優柔不断のお前が悪いです。元々働いていた仲居さんたちが全員塩原の経営するテーマパークに引き抜きされたこともあり、提示されてる条件は向こうの方が圧倒的に良いはずなので*1悩む時点で答えは出てると思うんですけどね。まあこのままでいいのかなって悩む気持ちもわかる。

 

「だってなんか可笑しいでしょ!元ヤクザの爺さんや耳の聞こえない人間が普通に働いてるなんて!」←お前が行こうとしてるのそのヤクザの傘下だぞ

わたしは身体じゃなくて精神障害者なんですが(ADHD)、この台詞悲しかったな〜。何回言われてもどれだけ気をつけててもどうしてもできなくて、教えてくれる人もだんだんイライラして…って生きていく上で本当にたくさんあったので、それを思い出して寝る前においおい泣いた。今まで頭がおかしいから普通に働いてこられなかったのを思い出しちゃって。薬飲んだらボールペンでまともに字が書けるようになって、それだけのことがどんなに嬉しかったか知らないでしょ。これは脚本への文句です。その後申し訳ないことをしたと土下座する有馬にまさるが「あれはハンディじゃなくて乗り越えなきゃいけない現実なんです」って諭すシーンも嫌だったなあ。純とまさるにとってはそうだってだけの話で、そこにわたしは関係ないんですけど。でもそもそも謝る相手が違うだろうがよ。

「俺も電車に飛び込めばお前みたいになれるのか?」←いやお前は守ってくれるものがないから普通にそのまま死ぬ

 

ともすれば「ただのめちゃくちゃ嫌なヤツ」になり得るけど本心から嫌がってるわけじゃないだろうことが要所要所で見えるので、白石くんすごいな〜と思いました。

最初の「純、おはよう」の声がすごく優しくて、あんなの本当に疎ましく思ってたら出せないよ…。

純が塩原に引き倒されたときも社長やまさると一緒に庇いに行ってたし。

真面目で神経質なんだけどゲンセンジャーのテーマソングを聞きながら「ヨッ」「イヨッ」ってタイミング見計らって合いの手入れるのもかわいい。良い曲だね〜。

あと激昂シーンの表情筋がすごかった。

 

 

「宝やにやってきたニューホープ!初恋の女の子の名前はジュンコちゃん!ゲンセーンオレンジ!」

二言目は毎回替わってました。上はその中でもいちばん好きなやつ。今更なんですけどメモとか取ってないので口上間違ってたらすみません。

挨拶で舞台には慣れてなくて…みたいなこと仰ってたけどそうは思えないくらい自然で演技も台詞回しも良かった。

 

辰雄は特にシリアスパートにも直接関わらないしひたすらに楽しくて明るくてかわいかった。

特に島ジイとのコンビがおじいちゃんと孫でかわいい〜!

「抱きしめてくれ」「やです!」のやりとりもかわいいし終盤の「ジイさん行くぞ!」「後で抱きしめてくれるか?」「温泉が流れたらいくらでも抱きしめてやるよ!」「じゃあ温泉と一緒にワシの体も洗っとく〜!!」も大好き。

最後藤岡さんに断られたジイさんが辰雄〜!!って泣きついてたのもあのあと抱きしめてもらったんだな…ってほっこり。

 

口上で言う好きな食べ物が島ぶどうだったりゴーヤーチャンプルーだったりしておおと思ってたんですが南くんが沖縄出身なんですね。

沖縄行きたいな…。

 

 

「心は優しく戦う戦士!ゲンセーンイエロー!」

純真でかわいかった。純の純は純真の純…(?)

耳が聞こえなくて喋れないってかなり難しい役どころだと思うんですが、違和感なくこなしててすごかった。でもコメディで耳が聞こえない設定って周りの輪に入りにくいのが中々な〜という気持ち。父親が過労による突然死、それによりノイローゼになった母親が幼い純を抱えたまま電車に飛び込み命を落とす。無事だった純も事故のショックで耳が聞こえなくなってしまう…という経緯。

兄弟なのに上のまさるが平仮名で下の純が漢字なの何かあるのかな〜と思っていたら何にもなかった。

 

上記の事故、おそらくまさるが小学生の頃起きたっぽいんですが(学校からの帰り道で救急車のサイレンの音を聞いたって言ってたはず)、パンフレットを読む限りこの兄弟の年齢差は3、まさるが早生まれと仮定して少なく見積もっても当時の純の年齢は3歳なのでその時点で発語はできると思うんだけど…うーん?

 

「人は音のある世界で生きてるんだよ」「耳の聞こえないお前が羨ましい」「俺もお前のように聞こえなくなってしまいたい」と詰め寄られ、その後1人取り残された純が泣きながら手話するシーン、ほんとに胸が痛かった…。あれなんて言ってるんだろう。覚えてる限りでいろいろ調べてみたけど分かりませんでした。

そのシーンから暗転したあと源泉の天然物を除去するための機械が壊れてしまうんですが、純はその前日の昼からいなくなっていたと。いや、警察…。

 

「昨日の昼から見てない」という辰雄に「昼はここにいたの?」とまさるが聞いてることから2人は別々に暮らしているようなんですが、なんで携帯を持たせないの?純の家に電話はあっても仕方ないからそれはいらないとして、常時連絡できる手段は必要だよね?

本当に全く聞こえないから気配で人の出入りを感知してるようなので、体調を崩しても自分じゃ救急車も呼べないのに…。もし事故に遭ってしまったら?って考えただけでゾッとするけどな。クラクションの音も聞こえないんだぞ。

 

純はずっと下手の方でエアコンの修理をしていて、そのために足りなかった機材だか部品だかを買い出しに行ってたみたいなんですが、純も携帯がないんなら書き置きの1つは残しておくべきじゃないのか…。だからこそまさるの「心配かけるなって言ってるだろ!」だと思うんだけど。でもお兄ちゃんは怒る前にやることあるよね?

純も成人してるから責任はないかもしれないけど、何かあったときのために対策を講じておかないのは周囲の怠慢じゃん。半日くらい行方不明になってたにも関わらず周りがそんなに心配してなかったのも良く分からなかったです。そんな頻繁にいなくなるような子じゃないんでしょ?せめて1人くらい探しに行ってやればいいのに…。

 

謝ったあと「俺…」と詰まってしまう有馬に「大丈夫」とニコニコ返す純の強いこと。人間ができている…。そして笑顔がかわいい。

社長の「機械が壊れた。助けてくれるか」の優しさと「勝手にいなくなったらダメじゃないか。これからは気を付けろよ」の厳しさが好きなんだけど*2純の頷き方が全然違ってそれも胸に来た。

 

そういえば後天的なショックによるものだし「(純は)自分の世界から音を消してしまったんです」「人は音のある世界で生きてるんだよ」って台詞があるので最後には聞こえるようになるのかなと思ったけどそんなことはなかった。

これからも愛に囲まれて幸せに暮らしてほしいな。携帯は持たせてもらおうな。

最初はちゃんと携帯出てくるのに何故か有馬が失くした辺りから〜携帯も電波もない世界〜に突入するの本当に謎。

 

 

「ワシの性格はいい加減、宝やの湯はイイ加減。ゲンセーンベージュ」

文字色にベージュなかった。オトボケジジイで好き。

2013年の初演ではまさるを演じられていたそうで、わたしは今回初見だったんですが2人のシーンで勝手に感慨深くなってしまった。

ホワイトボードの予定表に「島ジィー 命日にする」って書いてあって宝やで何が起きたんだよ。

 

島ジィが噎せるせいで説明してる声が掻き消されたまさるが「うるせえなこのクソジジイ!!!!!」ってキレるシーンがあるんですけど年寄りが噎せるのは割とマジで命の危機。でも大きい声と暴言はどうしても笑ってしまう。道頓堀のドブ水を啜って生きて参りましたので…。

「昔の話をしてください」とせがむ社長に「そこまで言うなら…」とホントの昔話を話し始めて社長にもおいクソジジイ!!って怒られてた。桃太郎にするか浦島太郎にするか迷ってしまいましたよ!って言ってたけど確か初日は桃太郎で木曜日と金曜日は浦島太郎でしたね。

昔の話の具体的な例として社長は「父が元気だった頃の話」を出してたけど、亡くなって1年も経ってない上に社長は今29歳なんだから「元気だった頃」のことは知ってるんでは…?ってそこだけちょっと引っかかりました。病死っぽかったし。

 

「とっくに死んだ嫁さんと息子さんのところに行ってると思ってましたよ!」みたいなことを島ジィが言われたときの、ショックと怒りを混ぜたような社長の表情が好き。もちろん死んだ人の代わりにはならないんだけど、それでも今はたくさんの息子たちに囲まれてて良かったなあ。

 

 

やることなすこと全部中途半端でしょうもない。レジャー施設にしようと目論んでる話このツイート見るまで知らなかったんですけど…。

しんちゃんの「そんなことしたらあいつ(塩原)の思うツボじゃん!」でえっそうなの?と思った。宝やから引き抜いた仲居さんをテーマパークで働かせてて、その上でまた新しいレジャー施設を…?どこに…?

 

機械が壊れたのもその機械を他の旅館が貸してくれないのも塩原のせいなんですが、その他の温泉地は土地渡すのを賛成してんの?なんで社長はそいつに頭下げたら機械を貸してもらえると思ってるの?そんなことしたら宝やの土地もヤマジロウ(UMA)の住む山も壊されてしまうってしんちゃんは言ってたけど山田山の土地も社長が持ってるの?機械を借りてなんとかなるんならどうせ客もいないんだし1日くらい休んでとりあえずイベントに参加して集客をすべきでは?

 

まさると有馬を引き抜こうとしたのもおそらく宝やの戦力を削ぐためなんだろうけど、「純と2人じゃなければ行かない」と言われてスゴスゴ引き下がったらしいのもなんだコイツ…。そこは純と2人でいいから!って口説き落として後でそんな話してませ〜ん!って掌返すところじゃないのか。潔いと言えば潔いのか。

赤倉と純をボコるだけボコって帰ったから結局目的は自分の口で言わないし。機械壊すだけ壊してイベント自体の邪魔しないのも変だし。

 

遺産を受け継ぐときは全部継がなきゃいけないから先代が死んでから土地や経営権などを譲渡する場合に借金の返済人が社長に移るのはわかるんだけど、余命を宣告された時点でその辺りの手続きを進めておきさえすれば借金も消えたんでは。ヤクザはそんなこと許してくれないのかな…。相続については昔聞きかじった話なので改正や勘違いなどあったらすみません。

 

今回の件で諦めるとは到底思えないというか、塩原的には諦める理由が1個もないのでまた近いうちに何か一波乱ありそう。

割と好き勝手言ったけど怒鳴り込んでくるところほんとに怖くて大体泣いてました(赤子?)

迫力と威圧感が凄まじかった…。

 

 

「温泉文化の伝道師!愛と情熱の男!ゲンセーンレッド!」

口上の通り愛と情熱を持ったアツい男でしたね。基本的には爆裂男なんですが、彼もまた社長と話すときは柔和で温かい部分が見えて良かったなあ。

最後のお弁当作ってもらってんじゃん!からのコッペパンを出してくるシーンがとても好き。

「(お昼)それだけ?」「俺独身だからさ」「ゼクシィ読んだ方がいいよ」←もう読んでる*3

 

 暑い中熱いお茶を出された辰雄の前でこれ見よがしに冷えた水を飲むときの顔芸がかなりツボ。あとスベったときの「もうあっち(客席)見られへんわ!」。企画書を全部ひらがなで書いてるから誰かすぐに分かったって言われたときの「ハズカシイネ ゴメンネ(裏声)」もめちゃくちゃ好きだったな。でも予定表の「しんのすけのうまれたひ」はもうちょっと頑張ってほしい。8/1らしいのでもうすぐですね。

 

 「俺たちは誰1人欠けちゃダメなんだよ!皆で宝や守るんじゃなかったのかよ!それがさ、俺たちのプライドじゃないのかよ。…俺はやるよ。1人になったってやってやる!」←今誰1人欠けちゃダメって言わなかった?

いやそういうことじゃないんだろうけど毎回ここ話が違いますよ旦那〜と思いながら泣いてた。

有馬が序盤まさるに対して、耳の聞こえない弟のために自分を犠牲にするのか?意地を張ってるならやめた方がいい、と言われて「プライドです」と返すところ、意地とプライドってそんな変わらなくない?と思ってたんですが、このしんちゃんの言葉がアンサーだったのかな。弟と一緒に、皆とも一緒に宝やを守り続けるという。川治兄弟には拾われた恩義もあるだろうし。

そう思えば登場人物の中で唯一宝やに来た経緯が分からないのは有馬だけなんですね。まさるは引き抜きの件で迷う有馬に、思い出させようとして“プライド”って言葉を使ったのかな。これは憶測ですが。

 

先のしんちゃんの台詞は「俺たちまだ何もやってないじゃないか!」と続いて、その涙ながらの叫びが悲痛で胸が痛むのですが、それはそれとして先代が亡くなってもうすぐ1年経つのに何もやってないのはマズいと思います。父親の保険金で3億くらい貰ったんか?うちは1億でしたけどね(親との死別ジョーク)(最悪)

 

時間は遡って上記より少し前の、社長が塩原に機械を借りに行こうとするところ。なんとかなるから大丈夫、と励ますしんちゃんに、何がどうなるって言うんだよ!と激昂する社長。今はしんちゃんの精神論を聞いてるヒマはないんだよ、と。まあ、そうですね…。

その後「ゆうちゃんさ、何急いでんだよ」としんちゃんは説きますが逆になんでお前は焦ってないんだよ。従業員の給料も税金も払わなくてよければ養う家族もいないから?むしろ社長もその割には急いでない方では…。

 

でも優しくて真っ直ぐなところがすごく良く現れているので、社長も本当にそういうところに助けられてきたんだろうなあと思います。あそこ2人の既知の友感がとても好き。そういえばあの2人でお酒飲むシーンってないんだなあ。社長が会議でお酒を飲まされてヘロヘロになってるところ好きだったので、2人で飲んだらどうなるかもちょっと見てみたかった。

 

 

とんでもない揚げ足取りになってしまいましたが、単純に自分がバカだから読み取れてない部分も多々あると思います。特に塩原についてのくだり。

ゲイの扱いとか障害についての部分とか、わたしは前者においては当事者じゃないけど結構傷ついて。でも人権より表現の自由の方が優先されて然るべきと(わたしは)思っているので変えてほしい、変えるべきと思ってるわけでもないんですけど。うーん。

わたしは普段から自分でネタにしてるくらいだからそれでも帰ったあと思い出して泣くくらいで済んだけど、深く傷ついた人もいるんじゃないかなあ。なれるもんなら薬の副作用に怯えることなくマトモになって周りに迷惑かけない存在になりたいもんな。

でも有馬のことは好き!!一生懸命に生きててかわいい。お互い元気にやって行こうね(?)

 

今回3月ぶりの観劇、遠征でしたが本当に楽しかった!!現場のために買った服をちゃんと現場で着られたのも久しぶりだったな〜。

入場口での手指や座席の消毒だったり主催が場内の換気について保健所の指示を仰いでくださったり、他にもいろんな対策を講じてくださってました。どうかそれが報われてキャストやスタッフ、観客から感染者が出ず、本当の意味で幕が閉じられるよう祈るばかりです。とりあえずあと2週間は帰ってきた瞬間にシャワー浴びよう…。

 

 

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鞄持っていくの忘れて途方に暮れていたらスタッフの方がどこからか引っ張り出した袋をくださいました。優しかった。

 

 

 

*1:最悪宝やは給料出てない可能性もある

*2:でも社長も叱る前にやることあるからな

*3:9日昼公演