※9.5割死柄木の話です
おは令和!(気に入った)
平成最後の現場が終わりました。超楽しかった平成の締めくくりがめちゃめちゃ楽しい舞台で平成イチの幸せ者だった!!
なんとなく点けていたアニメの第1話を見て何も知らないくせに大号泣したのですが、今回の舞台でも開始5分で泣きました。挫折を味わった主人公が資質を見出される展開アツすぎる。
登場人物の感情の現れ方やぶつけ方がリアルで、声や抑揚がいわゆるアニメ声(萌え声ではない)ので感覚としてはアニメを見ているのに近かったです。でも例えばクラスメイト同士の会話などの、漫画で言う行間やアニメで言う画面の外が描かれているのが舞台っぽくて、ここまで⒉5次元らしい⒉5次元ってもしかしたら初めて見たかもしれません*1。プロジェクションマッピングを多用した演出も派手で、アニメと舞台のハイブリッドだ!!ってわくわくしました。
出てくる登場人物が皆それぞれひたむきで、夢を叶えようとしていて、眩しかった。そんな眩い光を闇で塗り潰そうとするのが雷太さん演じる死柄木弔でした。と言っても彼(ら)の目的は『平和の象徴であるオールマイトを殺すこと』なのですが。
も〜〜死柄木がとにかく悪役!!!見た目のインパクトの強さに負けない悪役っぷり。妙にゆったりとした動きで生まれる間、かと思えば瞬間移動と見紛うような俊敏な動きで生徒を襲う静と動の対比が鮮やかで、不気味な得体の知れなさがすごかった!!
「平和の象徴としての矜持を少しでもへし折って帰ろう!」からのスライディングと梅雨ちゃんの頭を掴むときにゆっくり1本ずつ這わせるように折っていくのがめちゃくちゃ怖かったです。
この死柄木、平和の象徴であるオールマイトをラスボスと呼んだり、「地獄の底へ堕ちろ」と歌ったり、悪というよりは悪役という印象が強く、『正義側と立場が違うだけ』なのだなあという感覚でした。ヒーローたちだって悪の根城が判るなら殲滅したいだろうし。それがヒーローらしい行為なのかはともかくとして。
劇中にある言葉のように悪意を持っているというよりは、本来誰もが道徳や良心で押さえつける子どもの残虐性を、抑制されることなく育ってしまった結果できあがってしまったようだなあと観ながら思っていたので後から死柄木の生い立ちを聞いて納得と同時に感服しました。子どもの心を持ったまま大きくなっちゃったらしい。
どうも!闇から生まれました!みたいな混沌はあってもコイツ悪!!!と思えないのはそのせいなのかも。本人が悪いと思ってないように見えるというか…。
オールマイトに「自分が楽しみたいだけだろう!」って言われるしそれに「バレるの早」って返すだけあってバリバリの快楽主義だとは思うんですけど。ところでバレるの早って死柄木がニタァと笑うところが最恐怖くてめちゃくちゃ好きです。配信だと途中からで残念…円盤絶対アップで抜いてほしい…。
「どうなると思う?平和の象徴がヴィランに殺されたら」って笑う死柄木のニタニタした声色に乗っかる無邪気さがアンバランスでおぞましかった。
雷太さんの演技はテニミュとピカイチとこれしか拝見したことがなく、ピカイチはノンバーバルだし知念はあんまり喋らないキャラクターなので動きの表現を重点的に見ていたんですがお声の表現もこんなにすごいんだ!ってびっくりしました。ほんとカッコいいぜ…。
ヴァリアーの、特にベルフェゴールが好きな人間は絶対死柄木のことも好きだという仮説があるんですがどうですか?(?)
「そうだ、やるっきゃないぜ目の前にラスボスがいるんだもの」ってセリフ、そんな口調で喋るんだ!?って最初ちょっと意外性も不安定な感じがして好き。
あとソロ!!あんなお歌を長く聞けると思わなくてめちゃめちゃ嬉しかった…。
高めで伸びやかなのに粘着質でじめっとしてるように聞こえるの表現力が高すぎてすごい。
表彰式でぬるっと出てきて顔全体を覆う手を取ってまた捌けていく演出が彼らヒーロー側に迫り行く不安や恐怖を表しているようでゾッとしたんですが、あの表情がま〜すごかった!
一切の感情を乗せない無表情に目だけが憎悪に燃えて仄暗かった。完敗だ!って転がって悔しがるシーンからその表情が来るのすごい。わたしが死柄木役だったら(謎の前提)あそこで笑っちゃうだろうな…。
他のキャラクターやキャストについても書きたかったんですが、気づけばディレイ配信の期間が今日までなので慌てて死柄木部分だけ書きました。でもまだ死柄木についても書き忘れたところあると思う。
すごく素敵な舞台だったのでいずれ他の子についても書きたいです。上海公演が始まるまでには…。上海日帰りででも行くかどうかマジで結構迷ってるんですけど、どうしよう。